<日経エンタ2003年2月号>
テレビCM料金と視聴率
●CMにはスポットとタイムの2種類ある。
タイムは番組の途中に放送されるCMで、「提供は・・・」と流れるもの。
これが番組の制作費・ネットワーク費(各地方局の電波使用料など)に当てられる。
タイムの料金は人気枠では30秒×1クール(13週)で1憶5000万円程度。
スポットは番組と番組の間に流れるCM。(7:54〜8:00などの時間帯)
スポットの料金は、「何人にCMを見せるか」で決まる。
発注側は延べ視聴者数を設定して、それに応じた料金を支払い、
TV局側は設定数に達するまでCMを放送する。
つまり、同じ人数設定でも、視聴率の高い局は少ない本数でこれをクリアできるため効率的。
その結果、多くの企業からスポットCMを受注でき、収入が増えていく。
テレビ局は全日の視聴率が1%違えば、年間の利益で100億円差がつくといわれる。
●テレビ局の収益構造(日テレ2003年3月決算より)
収入
タイムCM・・・1594億円
スポットCM・・・1280億円
その他番組収入・・・101億円 (CSやケーブルTV、海外への番組販売など)
事業収入・・・139億円 (イベントや映画)
支出
番組制作費・・・1109億円
ネットワーク費・・・364億円 (番組を全国ネットで流すために系列局へ支払う費用)
代理店手数料・・・475億円 (CM収入の15%〜20%が広告会社の取り分となる)
人件費・・・254億円 (日テレ社員の平均給与は39.0歳で1450万円)
その他経費・・・336億円 (水道光熱費や機材・施設の減価償却費)
営業利益・・・575億円
民放キー局の番組制作費はほぼ横並びで年間1000億円強(テレ朝は2割ほど少ない)。
単純に年間放送時間で割ると、1時間当たりの単価は1300万円になる。
ゴールデンのバラエティだと1本2500万円以上、連ドラだと1本4000万以上が相場。
深夜は人気番組でも700万円前後しかない。
●番組制作費の内訳・・・某バラエティ番組(ゴールデン1時間)
タレント出演料・・・500万円 (メインのベテラン芸人や、連ドラ主演俳優だと1本300万前後。脇のレギュラーやゲスト出演者は20万〜50万円くらい)
外部スタッフ人件費・・・1000万円 (ディレクターやADなどの製作スタッフだけで50人前後。ディレクター1人につき25万円が外部製作会社へ。)
文芸費・・・80万円 (放送作家はかけだし5万円〜大物50万円以上。ドラマの脚本料は大物で1本300万円。)
美術費・・・200万円 (セット代は含まない。毎回のセット組み立てとバラし、植物やメイクなど、ランニングコストだけでこれくらい。)
技術費・・・400万円 (カメラ、音声、照明などの人件費と機材使用料。さらに本番収録用のスタジオ代がかかる。)
ロケ費・・・200万円 (移動のための車両費は運転手込みで1台1日5万〜7万ほど。何組も同時に動くので高額に。他に宿泊費など)
編集費・・・300万円 (編集作業用スタジオ・機材使用料。スタジオ1発撮りのトーク番組ならこれの半分から3分の1。)
リサーチ代・・・90万円
その他・・・180万円 (音楽や既存のVTRを使えば著作権料。台本印刷費や電話代など)
トータル・・・3000万円